2025/6 ①町長・町議会議員選挙の振り返り ②歴史文化資料館の展示をいかした駅前のにぎわいづくり
- 4月15日
- 読了時間: 28分
中田議員(質問者席へ)
2025年6月定例会議一般質問を行います。
一つ目、町長・町議会議員選挙の振り返りです。
民主主義の基盤である選挙に公正さの確保は欠かせません。4月に行われた町長・町議会議員選挙を振り返り、今後の公正な選挙へとつなげたいです。
一つ目、さきの選挙に関連し、要望・苦情とその回答が分かるものという内容を情報公開請求しました。その結果、選挙前に26件、選挙期間中に5件の問合せ等があったことが分かりました。これが問合せの全てか、伺います。
総務部長
それでは、中田議員の一般質問に御答弁申し上げます。
町長・町議会議員選挙の振り返りについてでございます。
令和7年4月13日執行の島本町議会議員選挙及び島本町長選挙につきましては、同年4月8日の告示日から選挙期日までの間、住民の方から非常に多くの苦情等が電話などで寄せられておりますが、当該選挙の執行管理に当たる選挙管理委員会事務局といたしましては、立候補届出事務に始まり、投開票に向けて多くの準備作業を進めながら、同時に4月9日から12日までは、期日前投票も並行して行っており、そうした中で、限られた職員数で、これらの苦情等を全て記録することは極めて困難な状況にあります。そのため、その件数については把握できておりません。
なお、具体的な件数は申し上げられませんが、担当していた職員の感覚として、特に多かった苦情等の内容といたしましては、選挙運動用自動車の連呼行為や街頭演説に関する騒音に対する苦情、選挙運動用自動車の水無瀬駅前ロータリーでの選挙運動によって、住民の道路使用が妨げられることに対する苦情、選挙運動用自動車が住宅の私道、私有地部分に侵入して選挙運動を行っていることに対する苦情等であったと認識しております。
以上でございます。
中田議員
他の選挙と比較して、今回の町長、町議会議員選挙の問合せが多いのか、伺います。
総務部長
島本町議会議員選挙及び町長選挙につきまして、住民の方から寄せられる苦情等は、他の選挙と比較して件数は非常に多く、先ほども御答弁申し上げましたとおり、これらの苦情等を全て記録することは極めて困難な状況でございました。
以上でございます。
中田議員
ほとんどが選挙に対する苦情だったとのことですが、公職選挙法等の違反の疑いがあるような、いわゆるグレーゾーンに当たる行為を指摘する問合せはなかったですか。その記録はどうなっているか、伺います。
総務部長
担当者の記憶に基づくお答えしかできませんが、法令違反を指摘するような苦情や問合せは一部ございました。なお、その記録については、先ほども御答弁申し上げましたとおり、できておりません。
以上でございます。
中田議員
そのグレーゾーンに当たる行為の指摘に対し、選挙管理委員会はどういう対応を取ったのか、伺います。
総務部長
指摘に該当する行為を選挙管理委員会で直接確認できた場合や、問合せ内容が相当程度に具体的であって、選挙管理委員会事務局から各陣営に対して確認が可能と判断したものについては、個別に陣営に対して照会、確認などを行い、抵触する可能性があると考えられる場合には、その旨指摘したものでございます。
以上でございます。
中田議員
そのうち、警察と情報を共有した案件はあったか。その後、警察によってどういう対応がなされたか把握しているかを伺います。
総務部長
島本町議会議員選挙、島本町長選挙に限らず、各選挙の執行に当たりましては、選挙犯罪や不正のない明るくきれいな選挙の実現のため、違反行為に対しては厳正な措置を取ることができるよう、違反文書図画の撤去等をはじめとして、様々な点で所管警察署と協議の上、対応を行っているところでございます。
なお、個別具体的な案件について、警察への情報提供を行ったか否かにつきましては、公共の安全と秩序の維持に当たる警察の職務執行の公正適正の確保の観点から御答弁を差し控えさせていただきます。また、警察による対応いかんにつきましても、本町としては把握し得ないところでございます。
以上でございます。
中田議員
選挙のやり方が間違っているという申出の処理も選挙管理委員会の職務の一つだと思いますが、例えば、公職選挙法等の違反の疑いがあるような行為の指摘に対し、選挙管理委員会が行うべき適切な処理というのはどういうものか、伺います。
総務部長
そもそも選挙の執行につきましては、公職選挙法をはじめとする各種法令等にのっとり、選挙が選挙人の自由に表明する意志によって、公明かつ適正に行われることを確保し、もって民主政治の健全な発達を期する必要があることから、選挙管理委員会が選挙に関する事務等を管理執行するに当たっても、選挙が公正に執行され、それによって民主政治の健全な発展に資するよう努めるべきものと認識しております。
公職選挙法等の違反の疑いがあるような行為について、選挙人等から苦情や指摘があった場合は、その事実関係をよく聴取した上で、指摘等に該当する行為を選挙管理委員会で直接確認できた場合や、問合せ内容が相当程度に具体的であって、選挙管理委員会事務局から各陣営に対して確認が可能と判断したものについては、先ほども御答弁申し上げましたとおり、個別に陣営に対して照会、確認し、抵触する可能性があると考えられる場合には、その旨指摘するほか、必要に応じて各関係機関と協議、連携するなど、選挙が公正に執行されるよう適切な対応に努めてきたところでございます。
以上でございます。
中田議員
分かりました。
以降の選挙が公明、公正かつ適正に行われるよう対応が必要と思われた案件については、せめて記録を残すべきではないですか、伺います。
総務部長
冒頭にも御答弁申し上げましたとおり、特に告示日から選挙期日までの間は、住民の方から非常に多くの苦情等が寄せられており、当選挙管理委員会事務局といたしましても、限られた職員数でこれらの苦情等を全て記録することは極めて困難な状況にあります。
当選挙管理委員会事務局といたしましては、今後の選挙が公明かつ適正に行われますよう、口頭での引継ぎも含めて、事務の適切な管理執行に努めてまいります。
以上でございます。
中田議員
人員のことは分かりますが、こうした記録ができないことは大きな問題であると考えます。町全体として人員が不足しているという状況、理由の一つとしてあるのであれば、問合せ等が多い選挙においては、その時期だけでも人員を増やすべきではないですか。
総務部長
選挙の管理執行に当たる職員の確保につきましては、本町では、現在、行政委員会事務局に属する専任の職員に加え、選挙事務を円滑に処理できるよう、島本町選挙管理委員会に関する規定により、危機管理室及び総務・債権管理課に属する町長部局の職員のうち、室長及び課長を除く職員を、その職にある間、特に辞令を用いることなく選挙管理委員会事務局の職員に併任する体制を取っております。さらに、選挙期日の前日及び当日のように、特に多くの職員が必要な事務の管理執行に当たっては、地方自治法の規定により、普通地方公共団体の長と当該普通地方公共団体の委員会とで協議し、町の補助機関である職員を選挙管理委員会の事務に従事させる等、限られた人員の中で適正な選挙の管理執行が果たせるよう、職員の確保に柔軟に対応しているところでございます。
また、町の補助機関である職員を選挙管理委員会の事務に従事させるに当たっては、過去に選挙管理委員会事務局の職員を経験した職員の協力を得るなど、過去の管理執行の経験を踏まえて、適切に事務を執行できるようにも努めております。
しかしながら、町の補助機関である職員を選挙管理委員会の事務に従事させるとしても、あくまで町の補助機関としての事務を主担としている以上、選挙管理委員会の事務を専属的に管理執行させることまでは難しく、また、選挙の準備期間や選挙公示日、告示日から余裕があるほどの人員を確保することも現状では困難でありますことから、現行の人員の下で、可能な限り適正な管理執行に努めているところでございます。
以上でございます。
中田議員
分かりました。現状の説明ということではあると思いますが、増やせない理由にはなっていないのではないかと感じました。
次の質問です。
特にグレーゾーンに当たる行為の指摘については、せめて一旦事後的にでも記録を残し、次回の選挙の候補者等や担当者に文書で事例として示し、次の選挙に生かすべきではないでしょうか。口頭ではなかなか詳細は伝わりません。人手不足ということであれば、既にある事例を示しておき、そもそも質問が来ないように先手を打っておくことで、選挙期間中の仕事量を軽減することにもつながります。候補者や陣営にとっては理解不足によって起こるグレーゾーンに当たる行為をしてしまうことを未然に防ぐことにもつながります。そして、選挙管理委員会の活動の公平性を事後的に検証することにもつながると思います。いかがでしょうか。
総務部長
本町の町議会議員選挙及び町長選挙の告示に先立って開催している立候補予定者説明会の場において、選挙制度やルール、違反行為等についても配付している資料の中に記載させていただいており、また、説明会の場で特に重要と思われる事項は口頭で強調して申し上げているところです。
今後の選挙に向けては、引き続き、配付資料をお読みいただきますようお願いするとともに、ルールや違反行為等の重要事項について、ポイントを押さえて分かりやすく説明できるよう努めてまいります。また、今回の選挙において、特に苦情が多かった住宅の私道、私有地部分での選挙運動については、次回以降の選挙執行に際して、事前に十分な説明と注意喚起をしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
中田議員
次の質問です。町村の議会議員及び首長選挙と、知事選や国政選挙など大きな選挙で選挙期間中の政党及び政治団体の政治活動の規制に違いがあるのか、伺います。
総務部長
選挙時における政治活動については、公職選挙法の規定により、政党その他の政治活動を行う団体の政治活動のうち、特定の活動につき、衆議院議員総選挙、参議院議員通常選挙、都道府県議会議員の一般選挙、指定都市の市議会議員の一般選挙、都道府県知事選挙、市長選挙等においては、その公示又は告示日から選挙当日までの間に限り、その活動が規制されます。
これに対し、指定都市以外の市議会議員選挙並びに町村の議会の議員及び長の選挙については、政治活動のために連呼行為をすること等、一定の行為のほかは政治活動の規制を受けないこととされています。ただし、規制を受けないのは、選挙運動に渡るような行為を含まない政治活動に限られます。
以上でございます。
中田議員
その違いがあるという御説明だったと思いますが、その違いの理由は何か、伺います。
総務部長
本来、政治活動は自由であるべきものですが、過去からの選挙の実態に照らして、選挙時における政党等の政治活動が選挙運動に紛らわしいものであることから、法改正の大きな流れとして、選挙運動にわたらない政治活動についても、特定の活動につき、その公示又は告示日から選挙当日までの間に限り、活動が制限されるようになりました。他方で、個人本位の選挙から、政党による政策本位の選挙へという法改正の流れもあり、選挙制度も、政策本位、政党本位の仕組みに改められることとなり、また、政党が政治活動の一環として、選挙時において選挙運動についても一部できることとなっています。
このような政党等に対する政治活動の規制は、本来、政治活動は自由であることを踏まえると必要最小限とすべきであり、政党等の政治活動が強力に展開されることが予想される選挙においてのみ規制されるべきものであることから、先ほど申し上げた種類の選挙に限定して、政党等の政治活動を規制しているものと解されます。
以上でございます。
中田議員
分かりました。
こういった私たちの町の選挙では、強力にそういった活動が、政治活動が展開されることが予想されないというのが、逆に言うとそういうふうに捉えられているのではないかと思いますが、選挙の公平性は大きくても小さくても変わりません。一般論としてこのような状況は良くないと思います。本町の選挙の公平性の担保のためにも、町からこの件、国に意見してはいかがでしょうか。
総務部長
今までの法改正の流れやその考え方、本来自由であるべき政治活動を規制することの重大性に鑑みると、法改正により、さらに政治活動を規制すべきかどうかは、国全体における各種選挙の性質や実態に照らして判断すべきであると考えます。町村の選挙や指定都市以外の市議会議員選挙の実態については、大阪府選挙管理委員会等を通じて情報交換の場で共有したいと考えております。
以上でございます。
中田議員
よろしくお願いします。
次の質問に移ります。歴史文化資料館の展示をいかした駅前のにぎわいづくりについてです。
昨年度来、歴史文化資料館の利活用事業が進んでいます。駅前のポテンシャルを生かし、歴史文化資料館において、にぎわいづくりをすることは理解できます。しかし、それはあくまで望ましい資料館の在り方をどう実現していくのかを起点にすべきであり、利活用ありきで事業が進んでいることは問題です。この点、再三にわたって指摘してきましたが、改めてこの場で取り上げます。
島本町立歴史文化資料館設置条例第1条には、「郷土を中心とした歴史、考古、民俗等に関する資料を展示し、及びその活用を図り、住民の郷土理解と文化的向上に資するとともに、文化財施設を住民交流の場として提供することにより地域活性化を図るため、島本町立歴史文化資料館を設置する。」とあります。歴史文化資料館というものが成立する上で、資料展示は必須であるというように読めますが、その認識でよいですか。
教育こども部長
続きまして、歴史文化資料館の展示をいかした駅前のにぎわいづくりについてでございます。
歴史文化資料館につきましては、島本町立歴史文化資料館設置条例第1条において、「住民の郷土理解と文化的向上に資するとともに、地域活性化を図るために設置するもの」と規定されています。
歴史文化資料館として、前者の住民の郷土理解と文化的向上に資するためには、郷土を中心とした歴史、考古、民俗等に関する資料を展示し、及びその活用を図ることが前提とされているところでございます。
以上でございます。
中田議員
歴史文化資料館には二つの目的があり、一つが資料展示による住民の郷土理解と文化的向上、もう一つが住民交流の場を提供して地域活性化を図ること。そのどちらかだけでなく、両方必要ということでよいですか、伺います。
教育こども部長
現在の歴史文化資料館の設置目的といたしましては、先ほどの通告質問に対しての答弁のとおり、島本町立歴史文化資料館設置条例第1条に規定されております。いずれの目的も資料館にとっては必要なものであると認識いたしております。
以上でございます。
中田議員
資料展示がなければ、歴史文化資料館は成立しないということかと思います。
先ほど、すえおか議員の質問で、必要とあらば条例を改正するというような発言がありました。確かに条例を変えるということはあり得るでしょうが、まずもって駅前で資料展示すべきことについての議論は既に行われて、都市計画マスタープランになっていること。そのときと事態が変わっていないので変える必要がないこと。今はその理由が薄弱であること。事業費が先行していて順番がおかしい、違うということは指摘しておきます。
次の質問です。
また、令和6年度の予算審議でにぎわいづくりと資料館について問われた際、町長はこのようにおっしゃっています。「貴重な文化財を今後も保存・展示をし、住民の郷土理解と文化向上に資するための目的を果たすことは大前提であり、これらの目的を果たす上で、現状の保存環境には様々な課題があることから、文化資料館としての機能の移設についての検討を行う」と。ここで資料館の機能と、わざわざ「機能」という言葉を入れ、資料館の移設としなかった町長の意図は判然としません。機能こそが歴史資料館の本質で、機能だけを移設するなどナンセンスに思えるからです。
それはともかく、私はこの答弁から移設検討は、資料保存環境の課題解決のためだと理解していました。ところが、今回、歴史文化資料館の利活用の検討に関する予算関連の事業として行われたサウンディング型市場調査の実施要領では、その基本的な考え方として、「歴史文化資料館に新たな民間活力の導入が可能と判断した際は、歴史文化資料館の現状の展示機能は別の場所に移設することを想定」と書かれています。予算審議の際には、保存環境に課題があるから展示機能の移設を検討としていたものが、いつの間にか民間活力を導入するなら展示機能を移設するということを想定と、その内容がすり替わっています。これは一体どういうことでしょうか。どのようなプロセスを経て展示機能の移設の理由が置き換わっていったのか、都市創造部長と町長に説明を求めます。
都市創造部長
予算審議の御答弁については、「資料館」という言葉が昭和16年に建設された登録有形文化財である特定の建築物の名称を意味するのか、資料の保存・展示機能を有する一つの公共施設を意味するのかを判然とさせるために、建築物ではなく機能の移設の検討という表現で、後者の意味であることを御説明したものでございます。
また、移設の検討を行っている理由につきましては、予算審議の際にも重ねて御説明申し上げておりましたとおり、さらなるにぎわいづくりの創出が求められているという課題があるためであり、それと併せて、文化財の保存環境としての最適性を有しないという課題があることについても、令和6年2月に公表させていただいた「島本町立歴史文化資料館の保全・活用に関する課題整理と今後の方向性」をはじめ、様々な機会で御説明を行ってまいりましたので、予算審議からサウンディング型市場調査までのプロセスの中で、方向性や移設理由に変更が生じたわけではございません。
なお、サウンディング型市場調査に当たり、実施要領で展示機能の移設を想定していることに関しても記載させていただいております。この記載については、町が展示機能の移設の可能性もお示しすることによって、より多くの事業者から幅広い様々な御提案をいただける可能性が高くなるためでありますが、いずれにいたしましても、参入の是非を判断する条件としては、行政の諸課題の解決が図られることが前提であると考えております。
なお、実施要領の記載のうち、「展示機能の移設を想定している」という表現についてが、既存の展示機能と民間活力の導入が併存するという選択肢までも排除している趣旨となっていたことから、今後事業の進捗に併せて、適宜、関係者へより丁寧な説明を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
町長
先ほど都市創造部長からも御答弁申し上げましたとおり、令和6年2月議会でも資料館の展示機能の考え方について御答弁いたしましたが、そのときに併せて御答弁させていただいたのが、本事業の意思決定に当たっては、関係する部局がそれぞれの役割を担いながら、丁寧に事務を進めていく旨の考えについても御説明を申し上げております。
そのため、本サウンディング調査に関する事務手続につきましても、都市創造部と教育こども部が協議を行い、実施要領案を作成しており、最終的な意思決定については私が行っております。
なお、現在のサウンディング調査は、民間のニーズを図るためのものであり、にぎわいづくりを所管する都市創造部が中心となって事務を進めておりますが、今後の機能配置に関する総合的な検証に当たっては、にぎわいづくりの観点のみならず、文化財行政の観点からも、しっかりとした議論が必要であるものと考えております。
以上でございます。
中田議員
都市創造部御答弁の「民間活力を導入すると展示機能を移転することになる」という表現が施策の趣旨を正しく伝えていなかったとのこと、今後は趣旨を正しく伝える表現を用いるように努めていただきたいと思います。
そして、町長答弁のほうです。資料館の機能の移設の件については理解できました。資料館という言葉を、建物だけを指すのか、公共施設を指すのか区別するために、展示機能の移設という言葉を加えたということです。しかし、この言葉の使い方は混乱を引き起こします。資料展示は、歴史文化資料館が成立するための必要条件だと行政自らが条例で定義していますので、資料館という言葉は展示機能を含んだものとして当然に解されます。このとき、建物のみを区別していうのであれば、資料館の建物や麗天館というべきだと思います。
確かに、島本町立歴史文化資料館の利活用に関するアンケートの調査報告書には「島本町立歴史文化資料館は、史跡桜井駅跡の記念館(麗天館)として昭和16年に建設された建物です。」とあり、ここでは資料館という言葉を建物のみを指したものとして使っています。しかし、このような言葉の独自な定義は避けるべきです。同じ言葉が時によって違う意味を指すのであれば、対話や議論は成り立ちません。民間活力を導入すると展示機能を移転することになるという表現が、趣旨を正しく伝えられていなかったという件も含めて、行政は文書作成や議会答弁の際に、その趣旨が意図どおり伝わるよう、丁寧かつ正確な言葉の使用に努めていただきたいと思います。
ともあれ、ここでいう資料館としての機能の移設をするということは、先ほどの答弁からすると、資料館の設置場所を移すという意味になり、それは麗天館の移動を含まないのですから、歴史文化資料館が麗天館から出ていくことだと今日初めて認識しました。今、大変驚いています。
さて、この御答弁では、にぎわいづくりの課題があるから資料館――これは施設としてという本来の意味ですが、その資料館の移設を検討していることについては、これまでも説明しているということでしたが、私はそのような説明を受けた認識はありません。私の理解では、駅前のにぎわいづくりに課題があり、資料館を利活用したいという点と資料館の資料保存機能に課題があって移設も検討しているという2点の説明です。
ですが、これらは別々の話です。なのに、いつの間にか、にぎわいづくりの課題解決のために資料館を移設する可能性があるという話が付け加わっています。さきの質問はこの変化のプロセスについて聞いていたのですが、変化はしていないという御答弁です。であれば、最初から民間活力を導入する場合は、資料館ないし資料館の展示機能を移設する可能性を見込んでいたということでしょうか、伺います。
都市創造部長
展示機能を別の場所に移設する可能性につきましては、サウンディング型市場調査の実施要領においても記載させていただいておりますが、調査を行う前段として、令和6年度施政方針に対する大綱質疑の際に、その理由も含めて、町長から御答弁をさせていただきました。
具体的には、令和6年2月議会における人びとの新しい歩みを代表されての永山議員が、当該施設の建物及び機能に関する大綱質疑をされた際の答弁におきましても「貴重な文化財を今後も保存・展示をし、住民の郷土理解と文化向上に資するための目的を果たすことは大前提であり、これらの目的を果たす上で、現状の保存環境には様々な課題があることから、文化資料館としての機能の移設についての検討を行うものでございます。」と御答弁させていただいております。
このように、最初から現存する建築物及び周辺の公園等の利活用と併せて、既存の文化財の資料展示における課題解決の一つの方策として、資料館機能の移設の可能性についても検討することとしておりましたことから、考え方に変更があったわけではございません。
なお、歴史文化資料館等の利活用という表現により、これまで御説明をさせていただいている中で、場所あるいは空間の利活用という趣旨で御説明をいたしておりましたが、資料の展示機能としての資料館という趣旨として捉えておられる方にとりましては、誤解を生じる表現になっていた可能性もございます。そのため、今後事業の進める中で、より丁寧な説明を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
中田議員
今、歴史文化資料館等の利活用という表現に対し、「資料の展示機能としての資料館という趣旨として捉えておられる方にとりましては」という答弁がありましたが、そのような理解のほうが一般的だと思います。普通は資料館といえば資料を展示する場所のことと理解するもので、それを誤解と呼ぶのはいかがなものかと思います。
それはさておき、引用いただいた令和6年2月議会における答弁からは、展示機能を移設する場合の理由として、にぎわいに関する民間活力の導入があるとは全く読み取れません。私の日本語能力に問題があるのでしょうか。私にはこの答弁では、保存環境の課題のみが理由として挙げられているとしか読めません。だからこそ「民間活力を導入する場合は展示機能を移設する」とサウンディング型市場調査の実施要領に記載されたのは理由が追加されたのだと考え、そうなったプロセスを尋ねているのですが、お答えいただけないのであれば仕方がありません。
移設の理由が変わっていないというのであれば、にぎわいのために施設としての歴史文化資料館を麗天館から出すという説明をされた文書なり、議会答弁なりを明確に示していただきますよう、この場ではなく後日求めますので、よろしくお願いします。
次の質問です。そもそも3月の予算審議の際にも指摘したとおり、都市計画マスタープランには、歴史文化資料館をはじめ、中略しますが、「歴史文化資源を観光の観点から生かした空間整備、活用などを検討し、魅力ある中心市街地の形成に努めます。」という記載があります。この記載からすると、歴史文化資料館の課題解決は現在の場所で行うのが本筋で、さらに資料館の備える歴史文化資源を今以上に活用できるようにしていくべきです。移設は、現在の場所ではどうしても課題解決ができないというときに限ってやむなく選択肢として検討されるべきものだと思います。
このことから、民間活力を導入することになったら、展示機能を移設する可能性があるというサウンディング型市場調査の基本的な考え方は、都市計画マスタープランに反すると言わざるを得ません。もしそうではなく、基本的な考え方は都市計画マスタープランに反しないというのであれば、その理由をお示しください。
都市創造部長
都市計画マスタープランの各項目の記載内容につきましては、主に各エリアやスポットについて、いわゆる地理的な場所や空間についての方針をお示ししておりますが、その場所や空間に現状備わる様々な機能も前提とした方針ではないかとの御指摘かと思われます。
駅前の活性化はもとより、併せて文化財保全という課題などがある中で、その機能の場所や在り方についてを都市計画上、一切見直すことが行政として認められないとの認識は持っておりません。しかしながら、都市計画マスタープランに示される島本町歴史文化資料館に関する記載について、登録有形文化財としての建物のみならず、展示されている土器などの文化財も備え続けていくことが前提ではないかとの御指摘については、幅広い解釈ができる表現内容となっていると認識しておりますことから、一定理解を致すところでございます。
なお、民間活力の導入の是非を判断する条件としては、先ほど申し上げた文化財の保全を含めた行政の諸課題の解決が図られることが前提であると考えており、併設が可能かどうかも含めて、町として総合的に検証した上で、よりよい方法をお示しさせていただき、必要に応じて議会の皆様の御意見も頂戴したいと考えております。
以上でございます。
中田議員
まず分からないのは、行政の諸課題の解決が図られると先ほど言われましたが、そこの意味です。ここで言う諸課題には、にぎわいづくりと文化財保全・環境整備の二つがあると思いますが、民間活力導入で解決が図られるのは、にぎわいに関するものだけなのではないでしょうか。それとも民間活力で文化財がよりよく保存できるようになるという意味なのでしょうか。
次に、計画の変更については、一般論として絶対に変更ができないものではないというのは、そのとおりですが、その際には、それ相応の理由と十分な議論が必要です。歴史文化資源を観光の観点から生かすという都市計画マスタープラン記載の大きな目的がどうしても達成できないということであれば、場所を変えるなどして計画を変更するのもやむを得ないでしょう。ですが、民間活力導入のために計画を変更するという話は成立しないと思います。民間活力導入は、ただの手段です。手段のために計画を変更するのは、本末転倒です。
ところで、私が求めたサウンディング型市場調査の基本的な考え方が都市計画マスタープランに反しないと考えるなら、その理由をということをお尋ねしたのですが、お答えいただいていないと思います。計画を変える場合があるというのは一般論にすぎないので、私の質問への答えにはなっていません。
また、私が聞いているのは、民間活力導入により、資料展示を行わない歴史文化資料館になったとして、それは展示を行う歴史文化資料館と比べて、歴史文化資源を観光の観点から生かすという方向性が弱まるので、都市計画マスタープランに反するのではないですかということです。歴史文化資料館が建物のみを指すのか、展示機能も含めて資料館なのかという話とは別です。ということで、やはり答えていただけていないと言わざるを得ません。
一方、御答弁では歴史文化資源を観光の観点から生かすという点で、麗天館の建物だけではなく、資料館展示の文化財もその対象に含むことについて、一定理解できるということを言われました。幅広い解釈ともおっしゃっていて、あたかも他の解釈があるような表現には引っかかりを覚えますが、それでも一定理解できるというのは大変重要な御答弁だったと思います。
人というものは、趣味嗜好は様々で、おしゃれなカフェを好む人もいれば、生き物にあふれた自然を好む人もいます。もちろん物言わぬ過去の資料に想像を膨らませることで幸せを感じる人もいます。行政は、そのような多様な人々のありように配慮して、消費生活という側面に偏らないバランスの取れたまちづくりを進めていただきたい。そのように希望します。
次の質問です。歴史文化資料館の展示を生かした駅前のにぎわいづくりには、耐震化や空調の整備など保存環境の改善が欠かせません。これらの進捗状況と今後のスケジュールについて伺います。
教育こども部長
歴史文化資料館における耐震診断実施後の改善に向けての進捗状況と今後のスケジュールのお尋ねでございます。
令和6年度に実施した歴史文化資料館の耐震診断では、伝統的な木造建築の建物の指標を用いて診断を行いましたところ、耐震性能不足により補強が必要であるとの結果となっております。
今後のスケジュールにつきましては、歴史文化資料館の利活用方法等を踏まえた上で、補強方法及び改修工事内容を決定する必要があることからも、にぎわいづくりを所管する都市創造部、そして、政策及び財政担当部局をはじめとする関係部局の意見を踏まえ、今後の方針を決定してまいりたいと考えております。
以上でございます。
中田議員
「利活用方法等を踏まえて」と御答弁されましたが、なぜ教育こども部が受身になっているのでしょうか。都市計画マスタープランによると、「駅前の歴史文化資源を観光の視点から生かす」とあります。あくまで歴史文化資源が主体なのですから、教育こども部が主導して、にぎわいづくりはその意向に沿って歴史文化資源を観光に役立てるというのが筋ではないでしょうか。
都市計画マスタープランのまちづくりの方針には、まず第一に「自然と歴史を守り生かすエコなまちづくり」が目標だと書いてあります。このまちの特徴は、自然と歴史です。歴史文化資料館の利活用において、にぎわいが主体になっている現状が根本的におかしいと考えます。
質問です。展示充実のための予算をつけるべきではないでしょうか、まずもって、民間の知恵を借りるのであれば、そちらにまずはお金をかけるべきではないですか、伺います。
教育こども部長
今、中田議員の話の中では教育こども部が受身になっているのではないかという御指摘がございました。
あくまでもにぎわいづくりを所管する都市創造部、そして政策、財政担当部局をはじめ関係する部局で、今後の在り方を検討しているというところであり、決して教育委員会が今後の方針の決定を待っているというものではございません。これはあくまでも町としての方針としてどうしていくのかという、組織として決定していくものでございますので、その点、御理解を賜りたいと思います。
以上でございます。
大久保議長 この際、暫時休憩いたします。
(午後2時01分~午後2時01分まで休憩)
大久保議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
町長
現時点におきましては、島本町歴史文化資料館等利活用計画の検討を進めている段階でございまして、また、耐震診断の結果を含めて町としての方向性を、今後町全体の議論の中で検討していくことから、展示機能の充実のことも含めまして、現段階では予算措置の在り方についてはお答えをしかねるところでございます。
今後の検討結果を踏まえまして、議員の皆様にも御説明を差し上げ、予算措置が必要な際には、しっかりと議論いただきながら、適宜対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
中田議員
分かりました。
先ほど教育こども部のコメントがありましたけれども、確かに町の方針に従わなくてはならないという面もあるとは思いますが、教育こども部におかれましては、島本町の歴史文化を守るためにしっかりやっていってほしいと思います。
今回の件、一番のボタンの掛け違えは、課題整理の段階から利活用ありきで既存の計画や条例との整合性の検討を後回しにしてきたことにあるのではないでしょうか。その影響は答弁の一貫性のなさや理解しづらい表現、通常とは違う言葉の使い方などに如実に表れ、聞く者を混乱させてきたと思います。
これらを考えるに、前回1年ほど前に取られたアンケートにしても、住民の皆さんがどれぐらいこの事案について理解して答えたのか分からないのではないかと思っています。私もこれだけ時間をかけて聞いて、それでもまだ分からないところがあるというのにです。
一旦この事業は白紙に戻し、考え方を整理し、既存の計画との整合性を取りながら、歴史文化資源を観光の観点から生かすという、自らが定めた原点に立ち戻って、にぎわいづくりを再検討していただきたいと思います。
以上で、一般質問を終わります。

